武術は全く経験のない素人が見て凄いと思うものほどあてにならないものはありません。たいていは力んで力強く見えたり、意図的にためを作って止まったところから素早く動いたり、そのような演武が素晴らしいと見えてしまいます。
最近では何かといえば巻藁を斬ることが居合だと素人には思われ、演武する方も、素人受けするように演武会などで巻藁を斬ることが流行のようです。しかし、「試し斬り」の言葉が示すように斬るのは刀の斬味を試すためであり、試剱術は江戸時代には武術とはされていなかったものです。
このような時代ですから貫汪館で稽古しているような無理無駄なく調和の取れた動きと言うものは全く見栄えはしないものです。しかし稽古を始める方の中には一般的な武術のイメージをもって稽古を始められる方もあり、そのような方には求めるものの出発点が異なるため無理無駄なく調和の取れた動きという稽古はあまりにまどろっこしく、逆に踊りのように感じられるもののようです。
そのような方には「緩急」という言葉はめりはりと混同され、「対敵動作」という言葉は「力まかせに」という動きと混同されるようです。説明はしても求めるものが違えば、違う意味に捉えられるということでしょうか。
「想いが同じでなければ。」「想いが違えば業にはならない。」とは師から良く聞かされた言葉です。代々受け継がれてきたものは外見ではなく、心から生まれる業なのです。
10月26日(日)に貫汪館居合道講習会を実施いたします。今回の講習会のテーマは「奥居合・・・とらわれない動きのために」です。貫汪館ホームページ(←クリックしてください)の無双神伝英信流の稽古のページを御覧下さい。公開して行う講習会ですので、流派、団体を問わずどなたでもご参加ください。 福岡県久留米市での無双神伝英信流抜刀兵法の稽古は毎週水曜日の夜、荘島体育館剣道場での稽古です。午後7時位からの稽古ですので興味のある方は直接、荘島体育館剣道場をお訪ねください。
また10月18日(土)6時から9時まで、19日(日)は終日、久留米市での指導稽古会を行います。興味のある方は貫汪館ホームページ(←クリックしてください)の無双神伝英信流の稽古のページ に記してある連絡先へご連絡ください
- 2008/10/11(土) 20:57:01|
- 居合・剣術・柔術 総論
-
-