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無双神伝英信流 大石神影流 渋川一流 ・・・ 道標(みちしるべ)

無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術を貫汪館で稽古する人のために

大石神影流 昇段審査論文

大石神影流の昇段審査の論文を載せます。これまでの自分の経験と照らし合わせて考察された論文です。

これまで修行上留意してきたこと、今後留意しなければならないこと
                     
はじめに
師承形式により伝授される武術において留意すべきことは、流派の教えを伝える師匠の言葉と動作(大石神影流において師の人格面、人生面を真似ぶべきかは浅学と稽古時間の制限等故に今だ不知である)への留意である。しかし、そのためには教えを受けた弟子が、(現代文の試験のように)教えの真意、内容を正しく素直に受け取り、より深く理解しようとする過程と、理解した内容を実行しつつ自らの癖などに気付き対処する過程、が必須であるように考える。
以下本審査課題規定に則り、これまでと今後について、師から受けた指導の言葉と、それから受け取り読み取る事が出来たもの、実行に当たって気付いた自らの悪癖と対処方針などについて述べる。
また師匠より受けて来た指導が主に、丹田で動くこと(鼠蹊部をゆるめる事を含む)と、相手との調和を目指すことに二分類が可能であるため、その点でも分類し、分類不能の教えはその他として、最後に述べることとした。

これまで修行上留意してきたこと
丹田で動くことについての言葉
師匠からの指導では貫汪館の全ての流派は丹田で動くとのことである。丹田が進み退く、丹田が開き閉じる、丹田がまわる。手も足も常に丹田に連れて動き、末端が単独で動くことはない。上半身の前面の狭い範囲があり、手はその中のみで動く。肩に力を入れてはならない。丹田を動かすには鼠蹊部のゆるみが非常に大切である。鼠蹊部のゆるみと曲げは異なる。無駄な力を抜いて丹田で重さを感じる。正しい立ち方。などが丹田について主に習った内容である。
丹田で動くことについての当時に受け取れた内容と留意したこと
総じて無駄な力を使わない事を常に意識した。ゆっくりで良いので無理無駄を避け、丹田で重さを感じられる事を目標とした。
丹田で動くことに関する当時に実行して気付いた悪癖と対処方針
やはり丹田で動く事は基礎であり非常に難しいものであると感じた。注意していれば、相手が居なければ、慣れている場所ならば、体調が悪くなければ、などの諸条件が満たされていれば、それなりに形にはなるようだが、条件が乱れたり、足が疲れている時などは、特に鼠蹊部が固くなり棒立ちになってしまうのを感じた。これらは中国武術でも腰が高くなりやすい、胯(鼠蹊部とほぼ等しい)が固くなりやすいと注意された点である。おそらく日常生活で脚部(特に膝)への体重負担を散らそうとして身体が勝手に鼠蹊部を固めてしまうのだろうが、日常生活と密接に結びついた悪癖であり、改善には長い時間がかかると思われるので、今後留意しなければならない事にても後述させて頂く。
また上半身、肩から先に力が入り、手で動かしてしまいがちであるが、注意を受ければ出来る事が多いため、(打太刀をつけた)稽古時間の不足により無意識に出来ていない事が問題であると考えた。
相手との調和を目指すことについての言葉
貫汪館の武術は全て相手との調和を目指す。自分勝手に行動してはならず、形だけを追ってはならない。師である打太刀の動きをよく見て、それに合わせ、残心なども含めて仕太刀が先に行動してはならない。相手と繋っていれば自然と身体が動く。手順を追うと相手と調和できない。などが師匠に習った主な教えである。
相手との調和を目指すことについての当時に受け取れた内容と留意したこと
稽古が主に打太刀仕太刀形式で行なわれるのは日本の武術の特徴の一つと考えられる。相手を見るのみでなく、調和するというのはさらに深化したものであり、これを非常に重視する事は貫汪館の武術が日本の伝統に則っりつつ、そのより深き所を差し示す道標として確かなものであると感じさせる。
相手との調和を目指すことに関する当時の実行して気付いた悪癖と対処方針
非常に内向的な性格と、主に独りで練習する中国武術経験のため、とかく形を追いやすく、また相手を無視して自分の内面を追及してしまう傾向がある。この内容は内向的で独りで動く事を好んで来た性格的な問題点が強いように考えられる。師匠の指導と稽古の中の影響力で改善の兆しはあるが、まだまだ改善の余地は大きく思える。今後留意すべきことにても後述する。
これまで修行上留意してきた、その他のこと
礼法は丹田での動き、相手との調和のいずれにも非常に有用と考えられる。特に師より御辞儀を少し長く行なう事は見えない状態での相手を感じようとする訓練として非常に有用だと感じられた。
その他には大石神影流について貫汪館の他の武術よりも半身で腰を落とす、中国武術に近い部分も多いので中国武術の経験も応用可能(私も師匠も中国武術、内家拳の経験者である)などもある。前者については今後の点でも重要な気付きの元となったので今後留意すべきことの中でも述べる。

今後留意しなければならないこと
丹田で動くことについての最近受けた言葉
森本館長より、手の内が握り過ぎている、固いという点をそれまでよりも重視して、より深く指導された。また全流派において半身過ぎる、歩幅が広過ぎるという指導を受けた。
丹田で動くことについての現在受け取れている内容と今後留意すべきこと
これまでと変わらない部分は継続して留意すべきである。手の内については森本館長の実際に手で示しての指導により、握らず、たとえていえば手の平に剣が置かれているような状態を理想とすべきだと考えるようになった。これは中国武術の剣術において剣は落ちないように引っかけるだけと指導された事に近いと現状では理解している。ただ以前より師匠から親指を離さないという指導を受けているので、今後はこちらとの関連を質問させて頂く事になると考えている。
また丹田に重さを落とすには手や肩だけでなく体幹部の力みもなくし、正しく体重を真下に落とす必要があることを実感した。
丹田で動くことを実行して気付いた悪癖と未来への対処方針
鼠蹊部が固まってしまいやすい点については、稽古も無論であるが、日常生活での問題点がより高いように考えている。猫背やベルトの締め付け、デスクワーク中心の生活などにより、下腹部から鼠蹊部に力を入れ、筋力でバランスを取ろうとする癖がついているようである。日頃から気付いた時に、深呼吸とともに鼠蹊部をゆるめ、日常生活でも無理無駄がないように生活していくのが肝要であると考える。
手と肩の力みについては、手で動作するイメージを消し、身体で操作するイメージをより鮮明に習慣化することで改善すると考えている。またそのためには体幹の力みも消し、身体の重さを丹田に集める必要があるだろう。また呼吸が浅くなりがちのため、日常でも意識的に深呼吸を取り入れる予定である。
半身に過ぎる。歩幅が広過ぎる点については、一部は中国武術からの習慣が出たものであるが、なによりも見取り稽古の不足であるように考えられる。見取り稽古についても最後に述べる。
相手との調和を目指すことについての最近受けた言葉
特に新しく受けた指導はない。
相手との調和を目指すことについて現在受け取れている内容と今後留意すべきこと
型における表面的な動作のみに囚われやすかった以前より、相手と自分の心や身体の状態など、喩えるなら中国武術でいる聴勁のような部分をより意識すべきだと考えるようになった。
相手との調和を目指すことを実行して気付いた悪癖と未来への対処方針
稽古の中でも手順や自分の中の感覚のみを追及してしまい、相手を感じていない瞬間がまだまだ存在している。独りで稽古する時も先生の打太刀姿を想像し、より相手を感じられるように稽古しようと思う。
また仕事や日常生活なども含め、単独で動くのを好む内向的な性格からしばしば根回し不足などによるトラブルの発生などもあった。性格を変える必要があるかは不明であるが、相手や周囲との調和を目指し、自らの「正論」のみでの行動や、逆に自分のみで悩んで空回って突然縁を切る事等を避けることにより、より武道の修行としても、また人生の幸福にも繋るように改善していきたいと考えている。
今後留意しなければならないその他のこと
森本館長より半身に過ぎるという指導を受けた時に、師匠の動きの見取りが足りなかったと猛省させられた。これは日頃マンツーマンでの稽古が多く師匠の動きを見る時間があまりないのと、中国武術では攻撃側も防御側も型であり、分かりやすいように同じ方向を向いて同じ型として指導をうけていた経験のせいだと考えられる。
より深く流派について理解するために、言葉や手順のみに意識を奪われるのでなく、師匠の状態や丹田の動きなどを、心の調和とそれを齎す身体を通じて、しっかりと感じる事により見取り稽古としての質も向上させていきたいと考えている。
体幹部の無駄な力を深呼吸などで抜き、それにより鼠蹊部をゆるめること、相手や仮想敵を感じ、感じる事でより見盗ること、この二点が暫くの稽古のテーマになるかと現状では予想している。

むすび
大石神影流は幕末の名高き剣豪、大石進種次先生が創始された日本剣術の精華の一つである。それは刀を持っての強さのみでなく、心の調和と負担の少ない動きなどを合わせて、人生自体を豊かに幸福にしうる貴重な教えである。この素晴しい伝統が現代にも残ってくれた事と、それを残してくれた先人方、さらに直接教えて頂いている森本館長と師匠に心から感謝するとともに、今後もより深く流派の教えを体現すべく留意し修行させて頂く事を誓わせて頂こうと思う。
以上

参考文献 貫汪館HP道標

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  1. 2020/03/26(木) 21:25:00|
  2. 昇段審査論文

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貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)

Author:貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)
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