師は道を示す者です、その師の前にあり、その師に道を示したのは師の師です。師に従った故に道が開け、師の教えに忠実であったゆえにその流派を会得した者です。守破離という言葉がありますが、流派を会得していないうちに破や離はなく、流派を会得していないのに自分なりの指導という事もありません。
澁川一流柔術では中極意で指導が許されますし、大石神影流剣術でも大石雪江先生は中伝で指導をしていました。また、無雙神傳英信流抜刀兵法でも中伝で門人を指導していた例があります。しかし、いずれも師の教えを受けつつ流派を会得しつつであり、そこに勝手な自己流の想いをさしはさんで教えていたわけではありません。
他流派で外国人指導者に関して時に問題となっていることが、支部長として支部の指導を任せたら勝手な自己の解釈、自己の想いで自分なりに流派を教えてしまう事です。そのようなことをしていたら流派を指導していることにはならず、流派を名乗っていても異なる事を教えていることになります。その流派を名乗っていてもその流派の指導者ではありえません。
- 2019/02/08(金) 21:25:00|
- 居合・剣術・柔術 総論
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