無双神伝英信流 大石神影流 渋川一流 ・・・ 道標(みちしるべ)

無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術を貫汪館で稽古する人のために

嘉永4年の藤堂邸における剣術試合の様相について 8

Ⅶ まとめ
1.嘉永4年5月19日に藤堂藩江戸藩邸において試合を行った大石進は大石神影流剣術二代の大石進種昌である。
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2.嘉永4年当時の打突部位は「面」「小手」「腹」「付・附(突)」であり,防具着用の部位と考えられる。また「突」技がどこを着いたかは明確ではないが,面を突いた記述が一箇所ある。
  また,竹刀を打ち落としたことも一本と考えている。
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3.試合の判定者の存在は確認できなかったが,男谷精一郎による試合の評価が権威あるものとして扱われたことが推定できる。
4.試合の評価については歩合による評価と本数比較による客観的な評価が混在しているが,「寄人数試合勝負附」では全て本数比較による客観的な評価が行われている。
  『剣道の歴史』には「嘉永期(1848~54)ころから、諸流派が江戸の各道場において盛んに他流試合を行う中で、まず、伝統的演武性と競技性を折衷するかたちで、全体評価による「歩合」という尺度が用いられ、次いで、安政期(1854~60)頃から盛んとなる江戸の諸判定における御前試合を通じて、試合態度が洗練化し、師匠役や観客(専門家集団)によって、気・剣・体の一致した見事な打突を一本とする本数比較が行われるようになったと考える。」6)と記されているが,本研究から見る限りにおいて,本数比較による評価が始まる時期は若干早く考えることができるかもしれない。



本発表に当っては次の方々に御指導とご協力を賜りました。
広島県立文書館 西村晃様
山口県美祢市の西圓寺住職 瓜生等勝様
柳川古文書館の皆様
 心より御礼申しあげます。



1)柳川古文書館 立花織衛家文書
2)『全日本剣道連盟所蔵(写)鈴鹿家文書解説(一)』,「第57号 加藤家傳 剣道傳書 剣道比試記」財団法人全日本剣道連盟,p.102,2003
 本研究では久留米市立図書館の大日本武徳会武道専門学校同窓会所蔵資料のコピーを用いた。
3)瓜生等勝編著,『来嶋又兵衛文書』第二刷,西圓寺,p.111-p.112,1997
4)『柳川古文書館史料目録第18集 立花織衛家文書目録』,九州歴史資料館分館柳川古文書館,p.1-p.4,2008
5)堀正平著,『大日本剣道史』,新時代社,p.156-p.157,1985
6)編集・発行 財団法人全日本剣道連盟,『剣道の歴史』,p.288,2008

  1. 2015/11/21(土) 21:25:00|
  2. 武道史

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