無双神伝英信流 大石神影流 渋川一流 ・・・ 道標(みちしるべ)

無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術を貫汪館で稽古する人のために

小太刀の構え

 大石神影流の小太刀は独特の構えをするのですが、そこに小太刀を置くと考えて構えると体が働かなくなってしまいます。
 何も持たずに立ち、臍下を中心に両手を上にあげ、その両手を左右に開き、腕は軽く伸ばしたまま下方に下ろしてきてください。両手が肩から下に下がる頃に臍下とのつながりがいい加減になってしまいがちなので気を付けてください。両手が斜め下45度位に来た時にも両手の指先まで臍下とのつながりがあれば、それが小太刀の構えに通じます。
 写真の構えではもう少しこの感覚を養う必要があると考えます。

備忘録
山川久蔵没年:嘉永元(1848)年,享年75歳,「歳よりて死出の旅路と竹の杖」


小太刀DSC06426
  1. 2014/07/01(火) 21:25:25|
  2. 剣術 業

 写真の構は大石神影流の「稲妻」や「大落」の打太刀が用いる構ですが、簡単なようで簡単に考えてしまうと稽古にはなりません。この構ができているかをチェックするポインをも述べますので各自確認してください。
 体は全て床に預けられている事。
 足の裏は柔らかい状態であり、床と反発しない事。
 手の内は生きて臍下丹田から切先までつながっている事
 頭頂から足裏まで、天から地の底まで、一本の線でつながっている事。
 上昇と下降の動きがその線を中心として螺旋のように同時に存在する事。

 脇差を帯刀しているときには左手は脇差の鍔にかかります。


構DSC06419
  1. 2014/07/02(水) 21:25:28|
  2. 剣術 業

杭止

 澁川一流柔術の杭止は捻付の応用のような形ですが左手の動きに苦労される方が多いようです。
 自分の動きは左右の手どちらにも偏ってはいけないのですが、左手の動きが難しいため左手に意識が行きがちです。この時点ですでに出来なくしていますので臍下を中心にして左右の手が等しく働かねばならないのだという事を忘れずに稽古することが前提です。
 左手は手刀を作り受の関節の肩よりの位置を圧する事によって受の右肘関節を伸ばすのですが、これは動きの中で行われるので受の腕の回転が伴っています。したがって捕も左手刀の1点で圧しているのではなく接した二つの歯車が回転するように位置が変わりながら圧しています。
 また強く抑えようとしてしまうと回転するものも回転しなくなってしまいますのでかける圧も大切になります。
 工夫してください。

杭止DSC06408

  1. 2014/07/03(木) 21:25:07|
  2. 柔術 業

絞り

 澁川一流柔術の絞りの方も苦労される人が多いのですが、最後のポイントだけを述べておきます。
 自分の動きは左右の手どちらにも偏ってはいけない事は昨日述べた杭止と同じです。
 捕の右手が相手の手首関節よりも先を捕っている方がありますが、間違いです。写真のように手首関節よりも肘側を取っていなければなりません。
 また、捕の右手は直接臍下丹田の動きとつながっています。
 左肘は確実に受の乳裏を押さえていなければなりません。難波一甫流の返し技で肘の圧迫がなければそのまま前に回転して逃れてしまいます。
 捕の左手のひらは自分の体重がまっすぐのって受の肘を押さえまず。写真では指が開いていますが指先は開かないほうが押さえが効きます。

絞りDSC06409

  1. 2014/07/04(金) 21:25:26|
  2. 柔術 業

感覚

 「肚を中心に動く」といっても理解できない方は体の感覚がいまだに発達していない方です。まず感覚を発達させるところから始めなければなりません。
 目をつぶらせて静かにゆったりと立たせます。 
 「指先」と言って自分の両手の指先を感じさせ。
 「手首の下方」と言って両手の手首の下の部分を感じさせ、「肘の下方」と言ってその部分を感じさせ。
 「わきの下」といって両脇の下を感じさせ。
 「首の後ろ」といって首の後ろを感じさせ。
 そのようにして、お尻や膝の裏や足首や足の裏などを感じさせます。
 最後に「臍下」といえば 、多くの人は感じることができるようになります。
 一度感じてもらったら、その感覚を失わずに動くことを求めます。棒を振ってもその感覚を失っているか失っていないかが、実際に肚が働くか働かないかの分かれ目になります。振ることにとらわれ腕でしか感じていないようであればゆっくりと肚を感じながら動くことを求めてください。感じることが始まりです。

 先日、代休の日、母が応募していたドラッグストアーの山陰へのバスツアーがあったので初めてバスツアーに一人で参加してきました。まさに弾丸買い物ツアー。1時間半の松江観光は城山稲荷神社に参拝し松江城を歩いただけで終わってしまいました。あとはひたすら各地を転々としてお買いものツアーです。何も買いませんでしたけれど。
松江城の写真です。暫く松江城周辺の写真を載せます。何度おとずれても飽きない土地です。
matuejyouDSC06543.jpg

  1. 2014/07/05(土) 21:25:19|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

一人稽古

 昨日、感じることについて述べましたが感覚がわかっているのにどうしても肚が中心にならない方は寝る前横になったときに体を感じる稽古をし感覚をより繊細にしてください。
 静かに上を向き、静かに呼吸をし、手を体の横に置きます。どこにも力を入れないでください。そのまま寝入ってしまっても次の日にと思うくらいに軽い感覚でいてください。
 水が頭の上から流れてきて頭、肩、肘、指先、体側、腿の横、膝の横、足首、爪先へと流れていくのを感じてください。そしてその中で細下中心の呼吸を何度でもよいので繰り返してください。

松江城の石垣です。
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  1. 2014/07/06(日) 21:25:20|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

形を求めない

 上達しない方は表面上の形を求める傾向にあります。
 「手の位置はここ」「柄手はこのタイミングで掛ける」「抜付ける」・・・
全てを頭で計算して、その姿を自分が実行しようとしているのです。初心者の方はなんらの手掛りもありませんので形から入ります。しかし、形を覚えているのにいつまでたっても形を追いかけていては上達するはずもありません。
 体は理が正しければ求めずとも自然に動いていきます。そうならないのは形を求めて死にものを身に着けようとしているからです。体が動きはじめない方は、立姿勢、座姿勢から見つめ直し、そこから動く時にも指一本の動きに至るまで疎かにしてはいけません。
 「こうしよう」「ああしよう」という考えは妨げにしかなりません。 体はひとりでに動き始めるものだという事を術理の上で求めてください。

 松江城の石垣です。きれいな石垣だといつも感心します。
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  1. 2014/07/07(月) 21:25:00|
  2. 居合 総論

斬撃の稽古の条件 1

 無雙神傳英信流抜刀兵法の斬撃の稽古はただ繰り返せば良いというものではなく上達するためにはいくつかの条件をクリアーした上で稽古しなければなりません。一つずつ述べていきます。

 足の裏を緩めておくこと

 足の裏がこわばっていたら下肢は突っ張ってしまいます。足の裏はごく柔らかく床と接していなければなりません。ここができなければ鼠蹊部を緩めようとしても緩むことはありません。簡単なようで難しいことですので工夫してください。
 形の稽古に入って正座した場合には脛の床との接地面が立ったときの足の裏に相当します。正座したときには脛の床との接地面は緩み柔らかくなっている必要があります。これは動き始めてからであっても同様でなければなりません。

 松江城のお堀です。このお堀も何度みても見飽きることがありません。この奥にあるのが小泉八雲の旧宅です。
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  1. 2014/07/08(火) 21:25:43|
  2. 居合 業

斬撃の稽古の条件 2

 足の裏が緩めば、引力の線と体の中心線が一致し頭頂から重心がスーッと落ちるのを感じられると思います。足の裏が緩んでいなければ落ちることはありません。
 この時、足首、膝、鼠蹊部、腰、背、肩、首と緩めていけば体は床に預けることができます。逆に上から緩めようとすれば下側が突っ張っているために緩むことはありません。 
 負けん気が強い人や生真面目すぎる人は頭が働き上から緩めようとする傾向がありますので注意してください。 

 小泉八雲の旧宅です。koizumiDSC06586.jpg
  1. 2014/07/09(水) 21:25:58|
  2. 居合 業

斬撃の稽古の条件 3

 自分自身の体が整ってから初めて刀を持つことができます。次に手の内の稽古をするためには半身になっていなければなりません。右手と左手が前後するため正対していては右か左かどちらかに無理が生じます。

 手の内

 手の内は体と刀を一体とするためのものです。決して刀を操るために用いるものではありません。そのためには握るという意識は絶対に禁物です。「真綿に針を含んだものを持つように」という教えもあります。
 刀を体の前に立てて手の内を正そうとするときには刀が柄頭から真っ直ぐに床に落ちる角度で刀を保持してください。この時、柄と左右の指の交差する角度はほぼ直角になります。親指は柄を包む込むように位置します。親指をそらしてはならず自然に曲がった状態にしてください。其の状態から切先を下ろすことによって柄は手の内と一つになり刀は体と一つになります。

小泉八雲が気に入っていた城山稲荷の写真を載せます。説明には門前にあった耳の掛けた石狐を気に入っていたとありますので、多分この狐さんだと思います。
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  1. 2014/07/10(木) 21:25:57|
  2. 居合 業

斬撃の稽古の条件 4

 構えた状態の時に(構えるといっても構えてはおらず刀がそこにあるだけです)体にこわばりが残っているようでしたら初めからやり直してください。この段階でこわばりが残ってるようではどこかの過程が間違っています。
 ほんのわずかなこわばりであれば息を吐くことによってなくなることがあります。深く息を吐いてください。全て緊張は息を吐く時になくしていきます。
 刀を立てた状態から降ろしていくときも息を吐くことによって行います。

城山稲荷の境内にはこの狐を小泉八雲が気に入っていたと記してありました。耳はかけていません。
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  1. 2014/07/11(金) 21:25:46|
  2. 居合 業

斬撃の稽古の条件 4

 これまで大雑把にではありますが斬撃の構えまでを書いてきましたので前へ進むときの初動について述べます。
 構えまでが何とかできたと仮定して、息を吐くことで動き始めます。息を吐くことによって体を緩め、構えたところよりもさらに重心が下がることを感じたら、足の裏にかかる重さを少し前にずらしてやります。柔らかな状態である左足の裏にさらに重さを感じると思います。
 この状態になれば体は動き始めますが、この時に左足のふくらはぎにジャンプするときのような伸ばそうという働きを感じたらそれは異なる動きですので正さなければなりません。

斬撃についてはここまでです。

城山稲荷の境内には普段見慣れない石灯籠があります。出雲大社の影響でしょうか。
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  1. 2014/07/12(土) 21:25:13|
  2. 居合 業

手の位置

 正座をした時の手の位置は何度も記していますが、まだ出来ていない方のために再度記します。この位置がいい加減だと無双神伝英信流抜刀兵法の抜付けもいい加減になりますし、澁川一流柔術の御膳捕打込の捕の動きもいい加減になります。
 形の上で言えば両手親指の付け根は軽く腹部に接する位置に来ますが、ここに位置させると思ってそうすると同じ位置に手はあってもその後の働きはしませんので気をつけなければなりません。
 正座して胸が軽く開いた状態で肩も下がったまま、両手を静かに両脇へ下げ腕全体の重さを体幹で感じます。臍下丹田で感じるようになればなおよい状態です。
 そこから指先まで気が通った状態で全ての重さを感じたまま、必要最小限の力(全湾が上がるか上がらないかのギリギリの力)で全腕を腿の上に位置させようとすればバランスの関係で両肘は自然に後方に下がり親指の付け根は軽く腹部に接する位置に来ます。
 出来ない方は腕をあげようとして必要以上の力を用いるため、本来自由であるはずの両肱の位置を固定してしまうため両手は腹部よりも前に位置してしまいます。
 中途半端な工夫ではできるようになりませんが、行おうとしなければできるようにはなりません。

 城山稲荷にある摂社です。
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  1. 2014/07/13(日) 21:25:23|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

切先三寸

 無雙神傳英信流抜刀兵法では「抜付けは切先三寸から一気に抜付ける」という方法は用いませんし、教えてもいません。抜付けは初めに刀が鞘に納まっていて切先が鞘の奥深くにあるところから、抜付けの最終地点に至るまで刀は淀みなくスーッと動きます。
 にもかかわらず、「抜付けは切先三寸から一気に抜付ける」という動きになってしまうのは、自分の心が動きをひずませているからです。
 上級者は「強く抜きつけよう」「早く抜きつけよう」とは思っていません。にもかかわらず強く、早いのは細かな動きを工夫して積み重ねた結果自然にそうなったのです。業とは負けん気や根性、とは無縁のもので、そのような気持ちを持っていれば、教えもしないのに「抜付けは切先三寸から一気に抜付ける」という雑な動きになってしまいます。自分の動きを駄目にしているのは自分の心だということに気づかねばなりません。

 城山稲荷には沢山の狐の石像があります。
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  1. 2014/07/14(月) 21:25:29|
  2. 居合 業

捧げる

 静かに両足をそろえて無理無駄なく緩んで自然に立ち、国宝級の太刀を両手に捧げて持ち、貴人にこれを差し出すときの体づかいが、すべての基本です。
 この体がなければ無雙神傳英信流抜刀兵法も、大石神影流剣術も、澁川一流柔術も上達しません。

 松江城に展示してある兜です。
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  1. 2014/07/15(火) 21:25:15|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

上段

 大石神影流剣術の上段の構え。出来ない方は只刀を上にあげればよいとばかりに伸びをするように臍下丹田も自分の意識からなくし、肩も体から遊離させ刀を上に位置させています。
 何ゆえに、大石神影流では半円を描いて上段にとるのか、臍下丹田を中心とした動きをさせるためです。
 何ゆえに額の前に刀を位置させるのか。後は一打に刀を下すだけのためです。
 何を聞き、何を教えられたかを忘れ、自分のしたいようにだけ動いていては上達はありません。

 松江城に展示してある甲冑です。
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  1. 2014/07/16(水) 21:25:15|
  2. 剣術 業

わからない

 無雙神傳英信流抜刀兵法をお教えしていて、時に「わからない」といわれる方がおられます。しかし、お教えした通りに動いておられ、方向性を間違えずに正しく動かれているのです。
 「わからない」という意味が「理論的に理解しようとするが、理論的にわからない」ということなのだとわかりました。
 「わからない」といわれる方には理科系の学問をされてきた方に多いように思いますが、わからなくてもできればいいのです。おそらく抜付けの動きだけをとっても体の動きを数式に表わそうとすれば、途方もない数の数式になってしまうのではないかと思います。よほど天才的な頭脳の持ち主であればすぐに動きを数式に置き換えることができるのかもしれません。しかし凡人には無理です。
 だからわからなくても、出来ればよいのです。

 松江城に展示してある面頬の一つです。
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  1. 2014/07/17(木) 21:25:03|
  2. 居合 総論

準備体操

 澁川一流柔術の稽古の前には準備体操をしていただいています。
 しかし無理無駄のある動きを避けますので、可動領域を広げておくとか心拍数をあげておくということは本来必要ないものです。 ただし、これは技を掛けるほうのことであって、技を受けるほうからみると若干事情が異なってきます。
 上級者が技を掛ける場合は別として、怪我をさせないように投げることができず、伸びる限界がわかっていない初心者に技を掛けられると、投げられた時や関節をとられた時、体に必要以上の負担が掛かってしまう場合があります。また、小さな子供たちには受身も難しい場合があります。
 可能な限り準備体操が不要な丁寧な稽古を心がけてください。

松江城に展示してある軍配の一つです。

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  1. 2014/07/18(金) 21:25:19|
  2. 柔術 総論

半棒の受

 半棒の形のほとんどが、半棒で打ち込んでくるのを木刀で頭上で受け止める動作になっています。
 稽古不足で木刀や刀を扱いなれていない方は受けようとすると、木刀の中程が頭上に来るのではなく、両拳が頭上近くに位置しています。これでは半棒が拳に当たってしまう可能性が高くなりますので、半棒を持っている方は受がそのような状態になっているときには必ず注意してください。

これも松江城の軍配の一つです。
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  1. 2014/07/19(土) 21:25:40|
  2. 柔術 業

打込む

 半棒や六尺棒で打ち込む時、後足のかかとが大きく床から浮き上がり爪先立った状態になる方がおられますが、これは自分が持つ棒に体を取られているためなので改めなければなりません。
 棒を自分の体と一体にするためには、棒を操るのだという思いを捨て、棒は自分の体の延長なのだと何度も自分自身に言い聞かせてください。
 そのうえで臍下を動きの中心とし、必ず呼吸に乗せて棒を動かす稽古を重ねてください。

松江城に展示してある軍配の3つ目です。
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  1. 2014/07/20(日) 21:25:01|
  2. 柔術 業

貫汪館特別講習会

 7月19日から今日までの3日間、貫汪館特別講習会を実施しました。
 初日は無雙神傳英信流抜刀兵法の講習で、英信流表の想定を中心に稽古し、また太刀打・詰合の稽古を行い、座学では「撃つべき機会」について大石神影流の手数を中心として考察していただきました。
 2日目は大石神影流剣術の講習で、試合口、陽之表、陽之裏、三學圓之太刀、二刀、小太刀、鞘ノ内、鑓合、棒合、長刀合と防具着用稽古を行いました。
 3日目は澁川一流柔術の六尺棒表、半棒、鎖鎌の稽古の後、徒手による打込(対懐剣)とその応用、居合(対刀)とその応用を稽古していただきました。

 無雙神傳英信流の稽古では、特に想定に力を入れて講習しました。想定があいまいなまま動いてしまうと形の手順の必然性がわからず、いい加減な稽古を重ねてしまうからです。想定をしっかりさせて稽古を重ねなければただ動いているだけで自由な動きを身に着ける事にはなりません。今回想定をはっきりとお伝えしていますので私見を交えず稽古を重ねてください。
 大石神影流の稽古では初めて薙刀の2本の形を稽古していただきましたが、薙刀で刀を追い込み攻めたてる手数ですので、それほど難しくはなかったのではなかったかと思います。あとは各支部でそれぞれ自学研鑽を重ねてください。
 防具着用稽古では、鎗との試合も経験していただきましたが、入身の大切さが理解できたと思います。鎗合の手数の理合を防具着用稽古でも生かせるようにしっかり稽古してください。
 澁川一流柔術の講習では鎖鎌の稽古を1時間近くおこなっていただきました。皆さん前回の稽古より格段に上達しておられました。とはいっても鎖鎌の稽古を重ねた結果というわけではありません。ほとんどの方が以前の講習会以来はじめて鎖鎌をてにされていました。それにもかかわらず鎖鎌が上達しているというのは体が遣えるようになり、自分と手にもつ武器とを一体として動く感覚が発達してきたということなのです。
 貫汪館では居合、剱術、柔術を稽古していただいています。単純に考えれば非常に多くの稽古時間を必要とするように思います。また稽古時間をかけていなければ居合、剱術、柔術の一つ一つのレベルが低いようにも思います。確かに1種目の武術のみを稽古するよりは多少の稽古量の多さが必要になるかもしれません。しかし2倍、3倍の稽古量を必要とするわけではありません。
 様々な種類の動きを稽古することによって自分の体と意識が幅広くなり、ひいてはどの種目にも対応できる自己が形成されているのです。
 大石進先生が、剱術、槍術、馬術に秀でていたり、細川義昌先生が無雙神傳英信流のみならず、竹内流小具足組打や川心流槍術に秀でていたのは1種目の武術のみにこだわってはおらず逆に他種目の稽古をしたからだと言えると考えます。
 

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  1. 2014/07/21(月) 21:25:51|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

 澁川一流柔術の稽古の前後に座して互礼を行いますが、これを単に頭を下げるだけの動きだと思っておろそかにしてしまうと後の稽古に活きません。
 頭を下げていくときも単に頭を下げるのではなく臍下丹田を中心とし、そけい部を意識的に緩めることによって臀部の下部から上半身が下方に倒れていくように動きます。上体を起こすときにも、その反対に動きます。あせって礼をする方は頭から下げ、起こすときには背を丸くして上体を起こしています。またそのような方に限って意識が広がらず、上半身が下がっているときには周りの状況が分からなくなり、相手のことも分からなくなっています。
 礼を単なる礼とせず稽古だという意識も持って丁寧に行ってください。

松江城に展示してある鉄扇ですが材質は真鍮でしょうか。
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  1. 2014/07/22(火) 21:25:44|
  2. 柔術 業

越前國住兼法

 初代大石進は天保10年に2回目の出府をしました。この時はすでに江戸で名が知られていたためたびたび諸大名より招かれて江戸屋敷で諸藩の士を指導しました。
 この年に水野忠邦は大石進に越前國住兼法を贈っています。刀剣類は3代目大石進(二代の孫)が東京で事業に失敗した時に散在してしまいましたが、二代目の大石進の末弟である大石雪江が大石神影流を守り現在へとつながっていますので、この時に贈られた刀剣の目録のみは残されていました。

兼法
  1. 2014/07/23(水) 21:25:00|
  2. 武道史

 大石神影流剣術の手数の稽古では鞘付木刀を用います。しかし総長3尺8寸の木刀を用いますので市販の物では短すぎるため鞘は自作しなければなりません。古式にのとって硬質の革で作ってもよいいのですが、木刀に合わせて作ろうとすると非常に難しく、技術がありません。また、顧問の先生に作っていただいたように和紙で形を作り、漆で固めていっても良いのですが時間的な余裕がなければとても作ることができません。
 一番簡単なのが塩ビ管を用いる方法です。80度を超える熱で軟化しますのでコツを覚えれば比較的簡単に作ることができます。ただし温度が低くなると縮んでしまいますので、一気に形を作ろうとして差し込んでしまうと抜けなくなってしまいます。
まずはじめに鯉口の部分を十分に広げてから徐々に形作ってください。
 まだ作られていない方は詳細はお尋ねください。コジリと栗型は木で作ります。
saya2.jpg
  1. 2014/07/24(木) 21:25:49|
  2. 剣術 総論

打込

 打込の形で受の動作をする場合右手に懐剣を持ち「右手で打ち込む」と意識してしまうと自分の中で左右のバランスが取れなくなり、受をすることで自分の調子を乱すことがあります。
 これは受の動きはただ打ち込むことだと意識してしまうために起こることですので懐剣を持っていない左手も相手に対応するためにあるのだと意識すれば変化してきます。あるいは両懐剣の形を稽古するときのように両手に懐剣を持っているのだとイメージすれば変わってきます。何も持っていない手も生きていなければ、体は偏ってしまいます。

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  1. 2014/07/25(金) 21:25:13|
  2. 柔術 業

捻付

 澁川一流柔術の「捻付」の形は左手の働きが大切です。
 写真では左手の親指と人差し指の線が上手に働いています。これを手のひら全体で肘関節を押さえてしまうと、かえって抑えが利かなくなってしまいますので注意しなければなりません。
 左手はまた手で押さえているのではなく臍下丹田とつながっている感覚があり体全体で押さえています。稽古してください。

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  1. 2014/07/26(土) 21:25:42|
  2. 柔術 業

巻返

 「巻返」の形はできるようになるまでに時間がかかりますので気長に稽古してください。ポイントは
 受の右肩は自分の左膝或いは腿の上にある事
 受の右手首はおおむね床と直角位の角度にある事
 自分の右手は受の手首の親指側を伸ばすように働く事
 自分の左肘は受の右肘よりもやや肩よりを圧する事
 最も大切なのは臍下を中心に全てが統一して働いていることです。

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  1. 2014/07/27(日) 21:25:44|
  2. 柔術 業

押抜

 「押抜」は相手が抜こうとするのを右手で押さえ左手の柄頭で相手の顔に当てを入れたのち斬る方ですが、当てを入れるときに柄頭がまっすぐに動かずぶれがちになる場合があります。
 これは左手が鞘を強く握ることによりますですので抜付けの時の鞘手と同じように鞘を上下に挟むように左手を働かせて下さい。

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  1. 2014/07/28(月) 21:25:00|
  2. 柔術 業

京都詰日記

 新たな資料です。文久3年、2代目大石進は柳河藩主に従って京都にいました。どのような仕事をしたのかは、これからの解読によりますが、かなり崩した字で記されていますので解読できるのは何年先になるかわかりません。槍剣稽古をしたことや試合をしたことなども記されています。
 鳥取の河田佐久馬は家伝の一刀流を稽古した後、長府の多賀虎雄に入門して大石神影流を学び、さらに在坂中であった2代目大石進に入門して稽古しているようですので、このあたりの事情も分かるかもしれません。大名の動向も記されています。
 2枚目の写真は柳河藩主から2代目大石進に渡された太刀と馬代の目録です。初代大石進も乗馬をよくし、旧大石邸の裏には馬場もありました。馬術の流派も皆さんがご存じのとおりで、馬術の門人に発行した伝書の写しも残っています。2代目大石進も馬術をたしなんでいたようです。DSC06706.jpg
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  1. 2014/07/29(火) 21:25:07|
  2. 武道史

大嶋流の槍の図

 柳川藩の大嶋流槍術の師範として加藤善右衛門が有名です。加藤善右衛門伝の大嶋流は本来大嶋流が用いた袋槍を用いず、小さな枇杷の葉形の穂先を用いていました。一般に加藤善右衛門伝の槍の穂先とされていますが、資料がないので断定はできませんが、実際には柳川藩に愛洲陰流と大嶋流を伝えた村上一刀長寛の工夫あるいはそれ以前の工夫ではないかと思っています。
 村上家は絶えたようで、村上一刀の墓はあるものの村上一刀関係の資料はほとんどみることができません。岡藩出身という事ですので竹田も尋ねたのですが、愛洲陰流と大嶋流の資料は現存しませんでした。あるいは父親が岡藩浪人という事で他所で習得したのかもしれません。

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  1. 2014/07/30(水) 21:25:26|
  2. 武道史

素抜き抜刀術

 貫汪館特別講習会で気づいたことを暫らく述べていきます。今日は素抜き抜刀術についてです。
 一人で行う素抜き抜刀術は想定が大切で、対人関係としての想定が持てなければ形を通じての上達は望めません。
 大森流の形はほとんどが離れた間合いから相手が斬りこんできますが、英信流表の形は間合いが近い想定が多くあります。
 英信流表にあっては横雲・稲妻は離れた状態から相手が斬りこんでくる相手を想定して稽古してください。
 瀧落は柔術的な技であるので、澁川一流柔術であれば四留をイメージしてください。勢いで振りほどくのではなく、コジリの角度・位置などをよく考えながら稽古しなければなりません。

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  1. 2014/07/31(木) 21:25:33|
  2. 居合 総論

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貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)

Author:貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)
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